訪問看護・訪問介護の応援ブログ「楽する日記」

在宅で介護を必要としている方や、その家族にとって、「寝たきりにならないような生活や運動」は、とても気になる事柄です。そんな在宅介護において、強い味方となってくれるのが「訪問リハビリテーション」です。サービスを受けるための基準や内容、費用、そしてメリットやデメリットを知り、より質の高い在宅介護を目指してみましょう。
訪問リハビリテーションを受けられるのは、
です。ただ、40〜64歳の人で要介護認定を受けている人は、認定の原因が「特定疾病」と呼ばれる16種類の病気による場合のみ、訪問リハビリテーションを受けることができます。また、要支援1〜2の人は、訪問リハビリテーションとほぼ同じ内容の「介護予防訪問リハビリテーション」が適用となります。
訪問リハビリテーションの主な内容と費用は、以下の通りです。
訪問リハビリテーションの基本料金は20分単位で分けられ、原則1割負担です(ただ、一定以上の収入がある人は2割に負担になるケースもあります)。以下は目安ですが、地域によって費用が異なるため、詳しくは担当の事業所へ問い合わせてみてください。
また、退院もしくは退所から間もない短期集中リハビリの場合は、以下のように追加費用が発生します。
訪問リハビリテーションには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
病院で行う日常生活のリハビリテーションは、家庭での生活を想定して行うものの、どうしても実際の環境とは差が出てきてしまいます。その点、訪問リハビリテーションは実際の家庭で行うため、より実践的なリハビリが可能となります。
介護する家族は、いわゆる「介護の素人」のため、どういった環境が危ない、といったことの判断が中々できません。訪問リハビリでは、家庭環境を見た専門家から、
といった風に、的確なアドバイスを受けることができます。
訪問リハビリテーションでは、本人の機能回復や能力回復はもちろん、専門家による指導によって介護者も適切な介護ができるようになり、在宅介護のレベルアップを図ることができます。
訪問リハビリテーションを利用するときは、以下の点に注意しておきましょう。
訪問リハビリテーションを受けていると、「週に1回リハビリしているから大丈夫」といった風に、「リハビリしている=健康」といった風に勘違いされてしまう人がいます。
しかし、いくらリハビリをしていても、日常生活で自発的な運動や日常生活動作の訓練を行なっていなければ、体の機能はどんどん衰えていってしまいます。リハビリはあくまで「健康的な生活を送るためのサポートサービス」であり、もっとも大事なのは「普段の生活」であるという点は忘れないでおきましょう。
自宅でリハビリを行うことで実践的な内容になるというメリットはありますが、一方で、病院に比べると使用できる設備や機器に限りがあるというデメリットもあります。
入院時のリハビリ経験がある人ならわかるかと思いますが、病院で行うリハビリは自分の他にもリハビリをしている人がおり、そういった雰囲気や空気に触れて「自分も頑張ろう」という気持ちになりやすいものです。
一方、自宅でのリハビリは頻度も少なく、周りに似たような環境の、いわゆる「同志」のような存在もいません。そのため、病院でのリハビリに比べるとモチベーションが保ちにくいでしょう。
専門家によるリハビリと、的確なアドバイスを受けられる訪問リハビリテーションは、在宅で介護している人にはぜひ利用していただきたいサービスのひとつです。注意点に気をつけながら、有効活用してみましょう。