訪問看護・訪問介護の応援ブログ「楽する日記」

クラウド型の訪問看護・訪問リハビリ・訪問介護支援システム ケアラクスル
12/122016

介護共倒れを防げ!その原因と訪問介護を活用するメリット

介護イメージ

少子高齢化の社会がますます加速する中で、深刻な社会問題となっているのが「介護共倒れ」。介護される側だけでなく、介護する側も高齢化が進み、共倒れするケースが後を断ちません。

そうした状況を防ぐために、共倒れの原因と背景、そして訪問介護を活用するメリットを学んでおきましょう。

深刻化する「介護共倒れ」

「26.7%」
内閣府の「平成28年度版 高齢化白書」に記された、日本の全人口に占める65歳以上の高齢者の割合です。もはや4人に1人が高齢者であり、これは世界最高の水準となっています。

そんな現状と合わせて問題となっているのが、「介護共倒れ」です。平均寿命が伸びた現代において、65歳以上の高齢者であっても「親が存命で介護する必要がある」といったケースや「子どもがおらず、夫や妻の介護を一人でおこなっている」といったケースは決して珍しくありません。

ここ最近でも、

「介護に疲れ、将来が見えなくなった結果、親と子が無理心中を図った」
「『死にたい』という認知症の妻を手にかけた」

そんな事件が、ニュースでは次々と取り上げられています。
こうした深刻化する問題には、高齢化社会だけでなく、介護する側、される側の「心の持ち方」も深く関係しているのをご存知でしょうか?

共倒れの背景にある原因とは?

「産んでくれた親だから、介護は子どもである自分だけでする必要がある」
「長年連れ添ったパートナーを、他の人に面倒みてもらうなんてできない」

こうした考えは、今もまだ多くの人が持ち続けています。もちろん、その考え自体は悪いものではありませんし、ごくごく自然な考え・感情であると言えるでしょう。

ただ、この考えに固執することが、介護共倒れの原因となってしまうのです。

介護には食事や着替えだけでなく、入浴などの重労働も含まれます。医療や福祉の手を借りず、「自分自身だけで最後まで面倒をみる」のは至難の技。最初は何とか持ちこたえていても、毎日続く介護に心が疲れてしまい、気がつくと精神的に追い詰められてしまう人がほとんどです。

また、医療や福祉のサービスを利用することに対して、

「育ててもらった恩があるのに、人の手を借りるなんて申し訳ない」
「愛情の問題を、お金で解決しようとしている気がする」

といった「罪悪感」を抱く人も少なくないようです。気持ちはわかりますが、その結果共倒れになってなっては元も子もありません。介護に携わる人は、人一倍責任感が強く、すべて自分で背負いこんでしまいがちです。

まずは、

  • 「適切なサービスを活用することは何も悪いことはではない」
  • 「責任感が強く、自分一人で背負いこみ過ぎると、結局それが最悪の結果を招いてしまう」
  • 「家族だからといって、すべての責任を負わなければいけないわけではない」

といった認識をもつことが大切です。罪悪感を感じてサービスや援助を一切受けないのは、長期的な目でみると、みんなが不幸になってしまいます。

介護される側からしても、いくら家族といっても毎日介護されていると気疲れすることもあるでしょうし、家族だからこそ自分の恥ずかしい部分を見せたくないという人もいることを覚えておきましょう。

訪問介護の仕組みと活用するメリット、注意点

「家族以外の人の手を借りるのが大事」

ということがわかっても、長年その地域で暮らしてきた人にとって、いきなりその場所を離れて老人ホームや老人保健施設に入るのには抵抗があるでしょう。

また、自分である程度動ける人にとっては、そうした施設に入ることによって、逆に体が弱くなってしまうケースもあります。

そこでおすすめなのが「訪問介護」です。

訪問介護は、決められた基準に基づいて要介護認定された人に対して、専門のヘルパーさんが家にきて日常生活のサポート、介護をしてくれるサービスです。

ここからは、介護共倒れを防ぐためにぜひ活用してほしい、訪問介護について簡単にご紹介していきます。

【1】サービスを受けるまでの流れ

  1. サービスを受けるには要介護認定が必要となるため、以下の書類を用意しておく
    • 申請書(市町村の窓口やホームページにある)
    • 65歳以上の人は「介護保険被保険者証」(65歳未満の人は「医療保健被保険者証」
    • 「主治医意見書」(かかりつけのお医者さんがいる場合))
  2. 住んでいる市町村の各役所、または地域包括支援センターで要介護認定の調査を申請する
  3. その後、市町村の職員もしくはケアマネージャーによる訪問での聞き取り、動作の確認調査が実施される(日時は指定可能で、事前に連絡あり)
    ※調査では「そのときは出来ても、いつもはほとんど出来ない」といった場合もあるため、普段の様子を細かくメモしておき調査の際に伝えておきましょう
  4. 後日、調査結果の送付があり、「要支援」もしくは「要介護1〜5」の認定を受けると、訪問介護を利用できる資格が得られる
  5. 担当のケアマネージャーと予算や頻度、サービス内容といったことを相談し、計画を立て、その後サービス事業者と契約をしてサービス開始

【2】訪問介護の内容

訪問介護には、以下のふたつのパターンがあります。それぞれのライフスタイルに応じたサービスを活用しましょう。

1:身体介護サービス
直接体に触れて食事、トイレ、入浴といった行為を介護するサービス
2:生活援助サービス
洗濯物を畳む、買い物をする、料理をつくる、掃除をするといった間接的に生活をサポートするサービス

【3】訪問介護の費用

訪問介護の費用は「身体介護で「20分未満は1回165円」といった風にある程度の基準は決まっていますが、要介護認定の区分、地域や事業所、時間帯によって大きな差があるため、事前に必ず確かめておきましょう。

また、自己負担は原則1割ですが、一定以上の所得があると負担額が2割となります。

【4】訪問介護のメリット・デメリット・注意点

1:メリット
  • ・介護する側、される側双方の負担が減る
  • ・プロの正しい介護を受けることができる
  • ・その家庭、生活環境に応じた介護の仕方をプロから教わることができる
  • ・住み慣れた場所で生活しながらサービスを受けることができる
2:デメリット
  • ・人によって「合う、合わない」がある
  • ・回数が多くなると施設を利用するよりも費用がかかる場合がある
3:注意点
  • ・要支援、要介護認定を受けていないと利用できない
  • ・草むしり、ペットの世話など、生活に直接関係ない部分はサービスに含まれない
  • ・事業者や担当の職員によって対応に差があるため、「おかしい」と思ったら、すぐに別の事業者を探す

まとめ

介護は決して「ひとりで孤独に行うもの」ではありません。
「多くの人の手を借りて行うもの」ということを、常に意識しておきましょう。

介護する人を思いやると同時に、介護している自分自身のことも気にかけてあげてください。

訪問介護を活用し、介護共倒れにならないよう、気をつけていきましょう。